ラクオリア創薬は下方修正、GNIは上方修正 2019/09/06
こんにちは、なんとなく健康の為(ポイントの為)に日々、歩き続けているぷーです。
今日はぷーの長期投資している銘柄のうち2つで、業績予想の修正が発表されました。片方はぷーの大好きなGNIで、まー規定事項感がありますが上方修正、もう一方は、ラクオリア創薬で残念ながら今期は赤字予想へ転落という内容の下方修正でした。今回は、ラクオリア創薬を重点的に見たいと思います。
ラクオリアの下方修正
下方修正含め本日発表されたIRは3つです。
- Meiji Seika ファルマ株式会社によって実施された日本の統合失調症患者を対象としたziprasidoneの第3相臨床試験の速報結果について
- 通期業績予想の修正に関するお知らせ
- 中期経営計画の修正に関するお知らせ
基本的に全てジプラシドンの第3相臨床試験で統計学的優位が示せなかった事に起因するお知らせです。業績予想の下方修正は、当初、第3相臨床試験終了後に予定されていた新薬製造販売申請に伴うマイルストン収入が得られなくなったためです。
導出している販売薬の売上が計画を2割上回って推移しているという好材料も記載されていますが、まー第3相失敗のインパクトに比べたら微々たるものですね。結果として、今期は売上~各利益において約2億7千万の下方修正を余儀なくされ、黒字から赤字予想へ修正となりました。残念です。では、次にジプラシドンの開発経緯を振り返ります。
ジプラシドンの開発経過
探してみたのですが、あまりジプラシドンについての臨床試験の情報はこれまであまり発表されてないようでした。明治製菓との契約締結は、2011年に遡ります。
2011.03.14 明治製菓とジプラシドンに関するライセンス契約締結
- 統合失調症は、100人に1人の割合で罹患するといわれている
- ファイザーが開発し、76の国と地域で販売されており、2010年の全世界での売上は10億ドル以上
- 米国の治療ガイドラインでは第一選択薬として収載
- ラクオリア創薬は、米国ファイザー社から日本で商業化する権利を譲渡されている
- 明治製菓は、ラクオリア創薬より日本における独占的な開発権及び販売権の許諾を受けた
以上がざっと記載されている内容です。数字を見る限り日本だけでもそれなりの売上が見込めたのかな?という感じですね。
っていうかこんなに既に販売されていて、米国で第一選択薬とされているのに、有意差出ないってどういう事!?ってまず思いますよね。
プラセボが強く出たのかなとも思いましたが、詳しい解析はこれからですかね。既に実績ある薬なので簡単に諦めるとも思えないですし、今後の明治さんの開発方針が待たれるところです。
なお、Meiji Seika ファルマのHPでは、ジプラシドンの臨床試験開始のお知らせが掲載されており、以下のとおりとなっていました。
2012.02.08 統合失調症治療薬ME2112臨床第Ⅱ相試験開始のお知らせ
2015.03.06 統合失調症治療薬ME2112臨床第Ⅲ相試験開始のお知らせ
今後のラクオリア創薬に対する投資方針
さて、本日の発表を受けて夜間PTSではラクオリア創薬は、ストップ安となっています。まー治験失敗は負のインパクト抜群ですからね。
ぷーがもともとラクオリア創薬を長期投資の対象としたのは、38万の化合物ライブラリーから生み出される豊富なパイプラインに将来性を感じたのが大きな要因です。
パイプラインが多い分、失敗をする事も多くなりますが、逆にひとつの失敗による企業価値の低下も限定的となります。さらに今回のジプラシドンに関しては既に海外で実績のある薬なので、時間かかるかもしれませんが最終的に上市する可能性も十分あると考えます。結果、長期的な観点からは、今回の一件はラクオリア創薬の価値について現時点では損なうものではない又は軽微な影響と考えます。
短~中期的には株価は下押しするかと思いますが、それは買いのチャンスと捉えています。タイミングが合えば底値を積極的に狙いたいです。
GNIの上方修正
さて、最後にGNIの上方修正の内容を見ておきます。
- 売上(百万円):7119 → 7348(+229, +3.2%)
- 営業利益(百万円):757 → 1168(+411, +54.4%)
- 税引前利益(百万円):742 → 1086(+343, +46.2%)
- 当期利益(百万円):453 → 766(+312, +69.0%)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円):100 → 251(+151, +151.9%)
と利益面では大きな修正となりました。売上の修正が少し寂しい感じはしますが、今後の為替リスク考慮とあるので、やや保守的な上方修正と捉えていいのでしょうか。売上に対して利益面の変化が大きいのは付加価値税の減税とBAB社の利益率の向上ですかね。今後も業績の確認が楽しみです。
終わりに
バイオ関連銘柄はまだしっかりとした業績に基づいた株価形成がされていない(できない)銘柄が多いのが実情です。このため、好・悪材料によって大きく株価が変動する事が多々あります。それに振り回されず、むしろ下に沈んだ際に長期投資のチャンスと捉え、有望な銘柄を見極めて現物投資できるといいですね。気付いたら大きく資産が育ってるかもしれません。
ではでは、皆さんがよい投資生活を送れますように。資産運用は自己責任で。
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