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【GNI】2020年12月期 第3四半期決算【アイス爆売れ中】

 2020/11/16

GNIより決算概要資料が発表されましたので、追記・修正しました。

2020年12月期第3四半期決算概要資料

こんにちは、なんとなく健康の為(ポイントの為)に日々、歩き続けているぷーです。

GNIの2020年12月期 第3四半期決算発表がありました。

2020年12月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

さっそく見ていきましょう。

なお、本記事には決算の数値データは表形式でしか表示しておりません。2015年以降の業績変化のグラフは下記の記事をご覧ください。(ただし、IEでは動きません)

rpuu.hateblo.jp

第3四半期決算も増収増益

2020年12月期 第3四半期決算の結果は、売上6,953百万円(+30.4%)、営業利益1,411百万円(+30.6%)、四半期利益897百万円(+21.9%)、親会社の所有者に帰属する当期利益466百万円(+66.7%)と増収増益となりました。

これは医薬品事業セグメント(アイスーリュイ主体)が引き続き好調に推移したことによるものです。

米国における新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、医療機器事業が苦戦しておりますが、それを物ともしない伸びを見せてくれました。

また、四半期利益は、税金の増加による伸びが抑えられておりましたが、3Qでは十分な伸長が見られています。

次にセグメント毎に四半期毎の動向を見てみます。

医薬品事業

医薬品事業(アイスー約90% + ヘルスケア事業) 単位:千円
  前7-9月 10-12月 1-3月 4-6月 7-9月
売上収益 1,465,793 1,699,235 1,693,935 1,849,312 2,213,472
(変化率) +5.7% +15.9% -0.3% +9.2% +19.7%
セグメント利益 182,729 27,882 285,555 261,068 436,060
(変化) +9,298 -154,847 +257,673 -24,487 +174,992
期末為替レート 15.1円/元 15.6円/元 15.1円/元 15.2円/元 15.5円/元
(変化率) -3.7% +3.2% -3.2% +0.7% +2.0%

医薬品事業については、売上収益が第2四半期比で+19.7%と増収となり、大きな伸長が見られました。

ヘルスケア製品の売上も好調だったようです。

セグメント利益では、今第1四半期で、四半期ベースで過去最高のセグメント利益(約2.9億円)をたたき出しておりましたが、それを50%以上も上回る約4.4億円!

まさにアイス爆売れ中!

→アイス-リュイの累計売上は前年同期比46%増だそうです。(決算概要資料より)

 

なお、過去の傾向から平均的に3四半期に一度の割合で売り上げが大きく伸びる四半期があり、その次の四半期はほぼ同程度かやや減収という特徴があります。

今回もそのようになるのかは不明ですが、4Qの伸びにはそれほどは期待しないほうが良いと思います。

4Qを3Qと同程度とするとほぼほぼ通期の売上は予想に近い値に落ち着きそうですね。

医療機器事業

医療機器事業(主にBAB社)  単位:千円
  前7-9月 10-12月 1-3月 4-6月 7-9月
売上収益 448,581 434,378 431,971 421,015 359,303
(変化率) -2.0% -3.2% -0.6% -2.5% -14.7%
セグメント利益 216,800 178,161 130,402 184,397 112,023
(変化率) -23.3% -17.8% -26.8% +41.4% -39.2%
期末為替レート 108.1円/ドル 108.7円/ドル 107.5円/ドル 107.9円/ドル 105.4円/ドル
(変化率) +0.2% +0.5% -1.1% +0.4% -2.3%

売上収益はここにきて大きく落ち込みました。

米国における新型コロナの感染拡大の影響が大きく数字に出てきたようです。

なんでも患者があまり外科的措置を受けようとしないのだとか。。

なお、現在、新たな顧客開拓を行っているとの事です。

コロナの影響も含め、少し回復まで長めに見ておく必要がありそうです。

各種経費

販売費及び一般管理費、研究開発費、減価償却費 単位:千円
  前7-9月 10-12月 1-3月 4-6月 7-9月
販売費及び一般管理費 979,684 1,309,608 1,122,503 1,090,111 1,283,252
(変化) -106,437 +329,924 -187,105 -32,392 +193,141
人件費 408,281 526,809 458,554 406,949 538,812
(変化) +14,561 +118,528 -68,255 -51,605 +131,863
研究開発費 252,851 200,908 208,909 373,559 273,443
(変化) +76,172 -51,943 +8,001 +164,650 -100,116
減価償却 65,675 63,012 71,854 83,535 55,547
(変化) +10,414 -2,663 +8,842 +11,681 -27,988

販管費・人件費が過去最高水準の額となりました、引き続き人員増強を行っているというところでしょうか。

さて、第2四半期では研究開発費は過去最高の伸びを示しました。

第3四半期では、少し減額となりましたが、引き続き高水準の研究開発費を投入しているのがわかります。

研究開発の進捗状況

Cullgenの開発プログラムが5つから7つに増加しています。このうち1つを2021年中にIND申請するという方針は変わっておりません。

各パイプラインの状況の変化を見ていきたいと思います。

放射性肺炎(RP)

治験実施計画書の登録基準の変更後、2020年9月末時点で72名の被験者の登録が行われました。

58名 → 72名で第3四半期中に治験者登録が進みました。

糖尿病腎症(DN)

2020年9月末時点で第1相臨床試験の予備研究として14名の治験者が登録されました。

6名 → 14名で少し治験者登録進みました。

結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)

強皮症およびDMの治療を対象とした第3相臨床試験を実施中、強皮症には144名、DM試験には152名の被験者が登録される予定です。

2020年9月末時点で強皮症は12名、DMには33名が登録されています。

強皮症:10→12名

DM:27→33名

じん肺治療薬

引き続き第3相臨床試験の準備中。

F351

中国第2相が完了しています。

その後の展開待ち。

中国第2相臨床試験の結果をうけ、米国で実施可能な第2相臨床試験の疾患適応および用法・用量を検討中。

タミバロテン

NMPAより求められていた追加データ2020円6月に提出が完了しましたが、申請を却下されました。

今後の方針を東光製薬工業と協議中。

F573(急性/慢性肝不全)

2020年9月に仁安病院より第1相臨床試験実施の承認を受け、第1相臨床試験において使用する人類遺伝子情報の届け出をHGRA(HumanGeneticsResourcesAdministration)に提出しました。

進捗ありです。

Cullgen

以下の5つの新しい治療プログラムが進行中

このうち1つについて2021年中にIND申請をめざす予定です。

さらに2つのプログラムが追加されているようです。

その他

複数のパイプラインの知的財産権が上場申請の事前準備のため、子会社である北京コンチネント薬業有限公司に譲渡されました。(※譲渡とは有償・無償にかかわらず譲り渡すことです)

対象は以下のパイプラインです。

  • 肝線維症のF351(中国国内のみ)
  • 急性肝不全・慢性肝不全急性時(ACLF)治療薬F573
  • 慢性閉塞性肺疾患COPD)のF528
  • 肺動脈性肺高血圧症(PAH)のF230

また、F351の中国における新薬承認申請において必要となる事であると記載されています。

譲渡事体には問題ないのですが、譲渡する際の条件が全く記載のない事が一抹の不安を感じさせる記載です。

BC社の支配持ち分は50%ちょいなので、(ありえないと思いますが)無償譲渡となるとGNIの株主からすると大きな損失です。

この辺はきちっと説明してもらいたいところですね。

(決算概要資料での記述)

⇒「NDAの一環として製造者となるBCが知財保有する必要があるため。譲渡の内容については非開示。連結子会社との内部取引なので連結損益に影響なし」

連結損益に影響ないのは分かってるんだよね。。

問題は、親会社の所有者に帰属する当期利益なんですが。

「譲渡の内容については非開示」とあるので、これ以上の情報は実際に販売が開始になってからでないと推測できなさそうですね。

まぁ、BC社の上場に関し、「当社グループを含むすべての株主への投資リターンの実現」

と記述があるのを信頼しますか。

まとめ

今回の決算では、医薬品事業の大きな伸長が見られました。

事前に工場が逼迫していると記載されていたこともあり、十分な数字でした。

米国における医療機器事業が少し心配ですが、医薬品事業が十分カバーできる伸びを示しているので業績面では今後も安心できそうです。

知的財産権の譲渡という新たな思惑を呼びそうな材料があるのが少し不安ですが、説明会資料で補足してもらいたいです。

 

※なお、本記事記載の4半期毎のデータは、決算短信の数字から独自に計算した値です。誤りが含まれる可能性があるので利用にはご注意下さい。

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