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【GNI】2020年12月期 第1四半期決算【コロナ禍でも増収増益】

 2020/05/20

GNIより決算概要資料が発表されましたので、追記・修正しました。

2020年12月期第1四半期決算概要資料

こんにちは、なんとなく健康の為(ポイントの為)に日々、歩き続けているぷーです。

本日は、我らがGNIの2020年12月期 第1四半期決算発表がありました!

2020年12月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

さっそく内容を見てみましょう。

第1四半期決算は増収増益

2020年12月期 第1四半期決算の結果は、売上2,125百万円(+34.9%)、営業利益416百万円(+65.9%)、四半期利益256百万円(+8.0%)、親会社の所有者に帰属する当期利益132百万円(+11.0%)と増収増益となりました。

これは主にアイスーリュイの売上の継続的な伸び、ヘルスケア事業におけるマスク等の製品売上の大幅な拡大、米BAB社の安定的な収益確保によるものです。

ヘルスケア事業については、どこかのお知らせで売り上げが拡大しているという、記載がありました(どこだったか思い出せない…)が、決算短信に記載されるのははじめてですかね。

次にセグメント毎の四半期毎の動向を見てみます。

医薬品事業

医薬品事業(主にアイスー + ヘルスケア事業?) 単位:千円
  前1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月
売上収益 1,092,955 1,386,531 1,465,793 1,699,235  1,693,935
(変化率) +8.3% +26.7% +5.7% +15.9%  -0.3%
セグメント利益 37,488 173,431 182,729 27,882  285,555
(変化) +11,347 +135,943 +9,298 -154,847  +257,673
期末為替レート 16.5円/元 15.7円/元 15.1円/元 15.6円/元  15.1円/元
(変化率) +4.4% -4.8% -3.7% +3.2%  -3.2%

医薬品事業については、売上収益が前第4四半期比で微減となりました。ただし、為替レートから推測すると元ベースでは+かと思います。

ヘルスケア事業はおそらくこちらのセグメントに含まれていると思いますが、「アイスーリュイの売上収益が四半期ベースで伸びている」というコメントから考えると、ヘルスケア事業の占める割合は僅かだと考えられます。

セグメント利益では、人件費の増加により前第4四半期で利益率の低下が見られました。一方、今回はそれを乗り越えて四半期ベースで過去最高のセグメント利益(約2.9億円)をたたき出しています。

(中国おけるコロナ対策の減税が効いてる??)

アイス―リュイ売上収益 単位:百万人民元
  前1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月
売上収益 58 78 90 93 94
(変化率) - +34.5% +15.4% +3.3% +1.1%

決算概要資料でアイスーリュイの人民元での売上収益が公開されました。対前年同期比では+62%増、10-12月との比較でも僅かながら+で終えていることが確認できました。

医療機器事業

医療機器事業(主にBAB社)  単位:千円
  前1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月
売上収益 482,410 457,544 448,581 434,378  431,971
(変化率) +11.7% -5.2% -2.0% -3.2%  -0.6%
セグメント利益 187,412 282,829 216,800 178,161  130,402
(変化率) +58.4% +50.9% -23.3% -17.8%  -26.8%
期末為替レート 110.8円/ドル 107.9円/ドル 108.1円/ドル 108.7円/ドル  107.5円/ドル
(変化率) +2.1%  -2.6% +0.2% +0.5%  -1.1%

売上収益は減収傾向が続いていましたが、今期では為替レートを考慮するとほぼ横ばです。

セグメント利益は、2019年12月期は高い利益率が続いていましたが、それがもとに戻っている印象。

このセグメントについては引き続き、「安定的な収益の確保」という表現で間違いなさそうですね。

各種経費

販売費及び一般管理費、研究開発費、減価償却費 単位:千円
  前1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月
販売費及び一般管理費 959,022 1,086,121 979,684 1,309,608  1,122,503
(変化) +130,057 +127,099 -106,437 +329,924  -187,105
人件費 362,287 393,720 408,281 526,809  458,554
(変化) +4,338 +31,433 +14,561 +118,528  -68,255
研究開発費 127,681 176,679 252,851 200,908  208,909
(変化) +26,687 +48,998 +76,172 -51,943  +8,001
減価償却 52,805 55,261 65,675 63,012  71,854
(変化) +11,577 +2,456 +10,414 -2,663  +8,842

前第4四半期で大きく増えた販管費が約1.9億円減っております。これはちょっと意外でした。

人員の増強により継続的に増えていた人件費も増加トレンドにはありますが、前第4四半期に比べ減少しています。

第4四半期は人件費が大きく増える特殊要因(ボーナス?)でもあるのでしょうかね。

第1四半期の医薬品セグメントで過去最高の利益が出た背景は、好調な売上収益を維持した上での販管費の圧縮が主な要因のようです。

減価償却費が継続的に増加していますが、これはなんでしょうか。

研究開発の進捗状況

パイプラインの今後の見通しに大きな変更はありませんが、いくつかの項目で記載の変化が見られました。

放射性肺炎(RP)

治験実施計画書の登録基準の変更後、2020年3月末時点で39名の被験者の登録が行われました。この第3相臨床試験パイロット試験は、2020年第3四半期まで行われる見通しです。

しばらく停滞していたイメージでしたが、やっと前進できそうな感じになってきました。

糖尿病腎症(DN)

2020年3月末時点で第2相臨床試験の予備研究として2名の治験者が登録されました。

ついに治験が本格的に始まりましたね。

市場規模が大きい適応なので、治験者登録が順調に進むとよいですねー

結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)

第3相臨床試験の治験者登録数は以下のようになりました。

  • 強皮症:10名 → 10名(144名予定)
  • DM:26名 → 27名(152名予定)

なかなか、増えません。

タミバロテン

NMPAより追加データの申請があり、現在追加データの事前確認中。第1四半期中の提出予定でしたが、第2四半期中の提出予定と少し遅れました。

どんどん後ろにずれこんでいますが、もうそろそろ提出できる状態なのでしょう。

F351

決算概要資料にて、第2相臨床試験の病理スライドの解析終了と記載されました。

残りは、臨床試験センターの内部監査の完了を待つだけとなります。

新型コロナウィルス性疾患

病院にアイスーリュイを寄附しているというお知らせはでておりましたが、決算概要資料で、2病院でアイスーリュイを用いた臨床試験が進行中と明記されています。

がんの最初の前臨床候補(Cullgen)

決算概要資料でIND-enabling studiesに入ると記載がありました。これは、米国で治験の届出を行うIND申請に必要な薬物動態、毒性などのデータを準備するものらしいです。

臨床試験入りもそう遠くなさそうです。

まとめ

今回は、コロナの影響がどう出るかというところが焦点でしたが、増収増益での着地となりました。パイプラインの進捗については、目立った材料はなさそうでした。

個人的には、販管費の圧縮による営業利益の伸長が想定していたものより良い数字という感想です。

いろんなバイオベンチャーが赤字決算を垂れ流す中、コロナ禍の中でも増収増益を続けるGNI。今後も頑張ってもらいたいです。

(願わくばF351を。。。)

※なお、本記事記載の4半期毎のデータは、決算短信の数字から独自に計算した値です。誤りが含まれる可能性があるので利用にはご注意下さい。

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