【GNIの今後は】GNI 経営ビジョン2020 2020/03/29
こんにちは、なんとなく健康の為(ポイントの為)に日々、歩き続けているぷーです。
新型コロナの影響はどこまで広まるのでしょうか。世界の株式市場はいったん底打ちしたような感じになりましたが、まだまだ波乱はありそうです。
ぷーはこの波瀾の中でGNIを少々。その他、優待目当てでコロワイド(7616)、マクドナルド(2702)、テンポイノベーション(3484)等をそれなりに満足な値段で優待ポートフォリオに追加しました。ただ、権利落ち+国内での感染拡大+アメリカの感染爆増で買値以下にまた行くのではないかと戦々恐々としているところです。
さて、最近ちょくちょくIR情報を発表してくれるGNIですが、先週末(3/27)、経営ビジョン2020なるものが発表されました。向こう10年間のビジョンがサクッと記載されていおりますね。では、GNIがどのようなビジョンを持っているか覗いてみたいと思います。
GNIにおける新型コロナウィルスの流行の影響
まず、初めに現在、深刻な影響が広まる新型コロナウィルスの影響について言及されています。主な内容は以下のとおり。
- 中国における流行は抑制されており、病院と工場の操業は3月には回復
- アイスーリュイを新型コロナに起因する肺線維症の臨床試験に提供(臨床試験の主体は病院)
- 2020年12月期、第一四半期の業績は計画どおり、通期予想も変更はないが、今度の状況に注視
- 中国、米国では様々な財政支援を企業に行うと発表しており、支援内容に注目
といったところ。GNIからすれば、現時点では業績へのマイナス面はあまりなさそうですね。支援策の内容によってはプラス面が業績に反映されることでしょう。
また、新型コロナに起因する肺線維症への適用が認められれば、業績を後押しすることになるかと思います。ただ、臨床試験はGNIが実施しているわけではないのでこの辺の権利関係はどうなるのかは不明です。今後の続報を待ちたいですね。
1点よくわからなかったのが、この項目において、「エーザイ株式会社よりライセンスインした肺疾患の候補開発も推進」と記載されていた事です。この内容は、3月23日付のエーザイ株式会社とのライセンス契約についての件としか考えられませんが、数年後に臨床試験に入るという時間スパンの話で、新型コロナとは直接関係なさそうなんですよね。なんでここに記載したんでしょうかねー
今後の研究開発について
今後のGNIの対象とする領域について触れられています。
- 抗線維症薬と抗がん剤の両輪でのビジネス展開を構想
- 創薬最先端技術の代表である、標的たんぱく質分解プラットフォームに注力(cullgen)
- 肺がん、白血病、前立腺がん、乳がんの分野で重要なリード化合物をすでに生成している(cullgen)
抗線維生薬については引き続きアイスーリュイの適応拡大とF351の開発というところでしょう。cullgenの標的たんぱく質分解技術については相変わらず強い言葉を使っています。GNIとしてもcullgenの将来性に非常に期待しているのでしょうね。
今後の研究開発体制について
このスライドどどの程度の規模感でグループ全体を増強していくのかがわかります。
- 利益と研究開発費のバランスを保ちながら投資を続行(無茶はしませんかな?)
- 今後10年間でグループ全体での研究開発に携わる人材を500人超に、セールスマーケティング関連人材を800人超へと増員を見込む
- 3~5年以内に研究開発ポートフォリオの米国比率が50%を超える見込み。
利益を確保しながら、今後10年間で大きく人員の増強を図るということですね。現在の人員が医薬品事業の人員が株主総会の資料で432人(前期比116名増)と記載されていますので、毎年同程度の人員増強を計画しているのだと推測されます。
研究開発ポートフォリオで50%超えというのは研究開発費ベースなんでしょうかね。これは米国におけるF351の開発及びcullgenの研究開発費を見込んでいると思われます。
最新の決算短信では研究開発費は約7.6億円というところで、前期比40%程度の伸びです。今後も同程度で伸びたと仮定すると、4年後には約30億円の研究開発費を投入し、その50%以上では米国における研究開発に充てるということになります。どんどん規模感が大きくなりますねー
将来のグローバル収益のトレンドについて
最後に今後10年間で中規模製薬企業への移行を目指すとするGNIの売上目標が記載されています。
- アイスーリュイの売上は2020年以降も大幅に増加し続けると想定
- BABの生体材料の売上は安定的に成長すると予想
- 上記2つ以外への投資により、上記以外の売上は5年後に20%を占めると予想
- 10年以内にF351はGNIグループの収益源の中心と想定
- 2~3年周期で新薬を上市し、医薬品で10億米ドル超の売上を目指す。
GNIの今期の医薬品の売上は約56億円で、前期比約75%の増加となっています。医療機器事業の売上は約18億円で前期比はほぼ変わらずというところです。
今後5年間の医薬品の増加率を保守的に年率30%、医療機器事業はとりあえず、5%と仮定します。そうすると5年後は、医薬品208億円(主にアイス)、医療機器23億円の売上と計算されます。この結果売上全体は、288億円(アイス208億、医療機器23億、新規57億(主にF351?))と計算できます。
F351が上市していたとしてもまだそこまでの時間経過は想定していないでしょうから、初めから期待が高そうということでしょうか。
最後に10年以内に医薬品のみで10億米ドル以上を達成とあり、その中心はF351だとしています。という事は5年後~10年後の間にさらF351の売上が10倍程度にのびるという事か!?
まーこの辺は適当に仮定の数字を当てはめて妄想を楽しむレベルのお話ですけどね。
まとめ
目先新型コロナの影響はGNIにとってプラス面の方が大きそう。GNIは引き続き、アイスーリュイの適応拡大、F351の開発、cullgenの標的たんぱく質分解誘導薬を中心に研究開発資源を投下する。cullgenの将来性への期待は引き続き大きい。
F351の成功を前提としたビジョンとなっており、この辺は上市への自信の表れと思われる。そして上市後は飛躍的な売り上げののびが想定されており、GNIが中規模製薬企業となる中で中心的な役割となることが想像される。
というところでしょうか。10年の間にいろんなことがあると思いますが、引き続きGNIの成長に期待して見守っていきたいと思います。
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