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GNIグループとCullgenについて整理してみた 2019/08/24

GNIとCullgen

Targeted Protein Degradation Forum in Japanのプレゼンテーションについて

こんにちは、なんとなく健康の為(ポイントの為)に日々、歩き続けているぷーです。

これから波に乗りそうに見えるGNIですが、今週はGUから始まり、もみ合いの末週足は陽線で引けました。ぱちぱちぱち。いやー強い動きをするようになってぷーは嬉しいです。

さて、GNIのHPにCullgenについてのお知らせが昨日(2019/08/23)掲載されました。内容はTargeted Protein Degradation(以下、TPD)のフォーラムが日本で開催され、その中でCullgenが腫瘍学の医薬品開発の進捗についてプレゼンテーションを行ったとの事。また、日経BPからインタビューを受けたとも付け加えられています。んー凄いことなのかもしれませんが、よくわからんって方も多いのではないでしょうか。大丈夫です。ぷーも全然わかりません。

今までCullgen関係の情報はあまり重要視せず読み飛ばしていたのですが、折角の機会なので今回いろいろ調べながらまとめてみました。なお、ぷーは創薬について素人ですのでその辺はご容赦ください。

GNIとCullgenのこれまでの関係

まずはGNIとCullgenの歴史についてまとめます。

 2018/03/01 米国孫会社設立に関するお知らせ

ここで、Cullgenが初めて出てきます。Cullgenの設立は、2018/01/12。GNIと創薬科学者Xiong博士及びJin博士との共同出資で設立したとあります。当初はGNIの100%子会社GNI USA, Inc.が出資比率50%です。当初の資本金は200米$ですね。とりあえず会社だけ創った感じですかね。また、お知らせの中でGNI USA, Inc.が1000万米$の増資を引き受け、Cullgenが事業を開始するとあり、この3月がCullgenの実質的なスタートとなりました。

 2018/03/02 Cullgenはシード資金調達を発表

同日付けでCullgenのから発表されたプレスリリースの日本語訳が翌2日にGNIからお知らせされました。

ここで

 Xiong博士 ノースカロライナ大学生化学・物理学ウィリアム・R・ケナン講座教授 Yue Xiong博士

E3ユビキチンリガーゼのカリンーRING群に関する触媒及び調整成分と組立メカニズ厶(Cullgenの技術基盤をなすもの)を最初に発見した一人

 Jin博士 マウント・シナイ・アイカーン医科大学薬理科学教授 Jian Jin教授

Xiong博士と共に幾つかの癌を標的とする多くの新規化合物を発見し、複数の特許を申請

と共同出資者の詳細が記載されています。また創薬に関する点として

  • Cullgenの技術はタンパク質の選択的分解に焦点を当てている事
  • これまで創薬の標的として困難とされていたものも対象に含まれている事
  • Cullgenの創薬基盤は、経済的にも時間的にも効率的に新規化合物を臨床試験に繋げていける事
  • 当初は、癌に焦点をあて、その後、炎症性疾患や自己免疫疾患等にも拡大する予定である事

が述べられています。

 2018/03/29 会社説明会資料

この資料の中でCullgenの創薬基盤について、めったに起こらない技術革新であり、科学の大躍進に立ち会っていると記載され、この創薬基盤の特徴が再度強調されています。また、これまでGNIが持っていなかった世界をリードする創薬基盤を手に入れたという旨の記載があります。そして目標としては、2~3年以内に豊富な抗がん剤パイプラインを持つこととしています。

その後、

 2018/04/03 ALK PROTACに関する論文について

 2018/07/18 Cullgenは科学諮問委員会の拡大を発表

 2018/10/25 Cullgenは2件の特許を出願し、米国の学会で発表を行います

とCullgenの創薬活動の進捗についてお知らせされています。

 2019/01/30 当社グループの事業進捗について

の中では、

  • 設立から1年足らずで癌領域における相当数の新規化合物を生み出した事
  • IND申請に必要な試験を2019年後半に開始することを目標としている事

が記載されています。

 2019/02/18 2018年12月期通期決算説明会資料

この中で情報がアップデートされ、2つの開発計画で、2019年末までに治験許可申請に向けた非臨床試験の開始を見込むと記載されました。また、複数の多国籍製薬企業やバイオテクノロジー企業との提携協議が進行中との事です。

 2019/04/10 Cullgenが複数大手グローバルベンチャーキャピタルより1600万米ドルの投資金受領

ここで、Cullgenが新たな資金1600万米$の出資を受けます。出資者は、Sequoia Capital China及びHighlight Capitalとなっています。 この増資により2社は、(それぞれ?)希薄化後の発行済株式数の四分の一を保有します。

 2019/05/23 2019年12月期第1四半期決算説明会資料

この中で、増資後のGNI USA, Inc.の保有比率は54%と記載されています。

そして、

 2019/08/23 Targeted Protein Degradation Forum in Japanのプレゼンテーションについて

に至ります。あー長かった。。。今回これまでの経過をまとめて感じた事はやはり開発の進捗の早さですね。4月の増資にしてもその開発進捗ゆえにCullgenが資金を欲したと推測できます。次はそのCullgenの技術について見ていきます。

TPDとは

今回Cullgenは、TPDのフォーラムに参加しましたが、TPDの日本語訳は、標的蛋白質分解誘導薬だと思います。言葉からすると正にこれはCullgenのタンパク質の選択的分解に焦点をあてているという言葉とマッチするものです。(ってか単に訳し方の問題??)

これはどういう薬なのか理解するためにまずはこれまでの基本的な低分子薬がどのように作用するか見ていきます。多くの低分子薬では、標的となる蛋白質が機能する際に必要な凸凹を塞ぐことで作用するようです。(鍵と鍵穴の関係)。なので、低分子薬は、標的とする蛋白質の鍵穴の鍵になるよな設計をすることになります。

一方TPDは、標的となる蛋白質そのものを分解してしまう薬となります。これまでの蛋白質の働きを阻害していた薬とは考え方が根本的に異なる作用秩序です。これは、GNIが滅多に起こらない技術革新という表現を使ったのも素人目でも納得できます。そしてこの作用秩序であればこれまで創薬の標的として困難な蛋白質(例えばそもそも鍵穴がない)といったものも対象にできるようになります。

日経バイオテクの記事によると日本ではあまり話題になってないですが、欧米ではベンチャー企業はもちろん、大手製薬企業もこぞってTPDの創薬に乗り出しているようです。正に時代の最先端の創薬技術なのですね。

日本ではあまり話題になってない事から考えると、Cullgenを有するGNIについてもその技術が過小評価されているのかもしれません。GNIについては既存のパイプラインだけでなく、今後のCullgenの成果も楽しみですね。

 

※2020年5月までのCullgenの動きについて記事にしています。(2020/05/11追記)

rpuu.hateblo.jp

 終わりに

この記事を書いている間にも米中貿易摩擦が再燃、日韓のこじれを見計らった様な北朝鮮のミサイル発射等、相場が騒がしくなりそうな事が起きています。まー相変わらずぷーはただ保有しているだけですが。

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rpuu.hateblo.jp

 

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